
相続税の申告が必要となった際に、多くの方が税理士への依頼をしています。いざ依頼しようと考えた時に、どのように探すか悩む方も少なくありません。相続に強い税理士の具体的な探し方を中心に、税理士へ依頼するメリットも合わせてご紹介します。
この記事の監修/取材協力

古尾谷 裕昭 税理士
相続専門の税理士法人(VSG相続税理士法人)の代表税理士。同事務所では、年間3,500件の相続税申告を行っており「99%税務調査が入ってこない」「税金を可能な限り安く」「親身に寄りそった対応」という品質で、元国税調査官を招き入れた体制のもとサービスを提供している。

近藤 洋司 税理士
VSG相続税理士法人横浜オフィスの代表税理士。
税理士になる前は不動産の仕事をしており「誰よりも不動産に詳しい税理士になる」という志のもと税理士になる。不動産の評価にとても強い。
どの税理士でもいいわけではない
相続税の計算は、一律の数式を当てはめるだけで完了するほど単純なものではありません。財産の評価方法、特に土地などの不動産評価には複数の補正率が存在し、特例を適用するかどうかで財産評価額が大きく変動します。
税理士にも専門分野がある
税理士の対応可能業務は多岐にわたります。そのため、それぞれに得意・不得意としている分野が存在します。日頃、法人の税務や確定申告等を行う税理士と、相続税に特化した税理士とでは、持っている知識や実績が異なります。
相続の専門外の税理士に依頼して、適用できるはずの控除や特例を見落としたり、土地の評価額を本来よりも高く算出されてしまうと、過大な税金を支払うことになりかねません。
相続に強い税理士に依頼する3つのメリット
相続に強い税理士に依頼することは、単に事務作業を代行してもらうこと以上の価値があります。税理士に依頼することで得られる代表的な3つのメリットをご紹介します。
メリット1:不動産・株式等の適正な財産評価で節税につながる
相続税に強い税理士に依頼することで、相続財産の大きな割合を占める不動産や株式の評価を適正に行うことができます。
また、知識が豊富なため特例や控除を活用することができ、節税に繋がります。
メリット2:税務調査のリスクを大幅に軽減できる
税務調査とは、申告された相続財産に漏れや誤りがないかを税務署が確認をすることです。税務調査の対象となった場合には、相続税は特に高い確率で申告漏れが指摘され、追徴課税が課されるリスクがあります。
この税務調査を回避する可能性を高めるのが、「書面添付制度」です。税理士が適正な手順で財産評価を行ったことを証明する書類で、申告書に添付することができます。
この書面があると、税務署は税務調査を行う前にまず税理士に意見聴取を行う必要があり、疑問がそこで解決すれば、実地での税務調査にはいたりません。
相続に強い税理士の多くがこの「書面添付制度」に対応しています。
メリット3:複雑で時間のかかる手続きから解放される
相続税の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から「10ヶ月以内」と定めされています。
戸籍謄本の収集、遺産分割協議書の作成、数々の金融機関の残高証明書をそろえ、財産を評価し、申告書の作成を期限内に行うのは容易ではありません。平日の日中にしか対応していない窓口もあり、仕事等で忙しい方には難しいケースが多いです。
専門の税理士に依頼すれば、必要書類の多くを委任状によって代わりに収集・整理してもらえるため、自分で役所や金融機関を何往復もする手間を省くことができます。
相続に強い税理士の探し方7選
相続に強い税理士の具体的な探し方をご紹介します。それぞれの特徴を理解し、自分の予算や時間的余裕、求める内容に応じて最適な方法を選んでください。
方法1:税理士紹介ポータルサイトを利用する
インターネット上で多数展開されている「税理士紹介ポータルサイト」は、希望するエリア、予算、相談したい内容を入力するだけで、条件に合致した税理士をマッチングしてくれるサービスです。
コーディネーター等が間に入って相場や評判を教えてくれるため、初めてでも利用しやすいのが特徴です。
また、多数の事務所が掲載されているため、ご自身で比較検討することができます。
相続税理士マップでも、相続に強い税理士を掲載・紹介しています。相続に関するお悩みを受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
方法2:相続税専門の税理士事務所のサイトを直接調べる
「相続専門」を大々的に掲げている大手税理士法人や個人税理士事務所のウェブサイトを、検索で直接探して問い合わせる方法です。
「相続税 専門 新宿」「不動産相続 税理士 東京」といったキーワードで検索すると、地域や強みに特化した事務所が数多く見つかります。
専門事務所のサイトには、これまでの申告実績や具体的な解決事例、報酬の明確な料金表が公開されていることが多いため、事前に信頼性や費用感を正確に把握しやすいというメリットがあります。
また、土地評価に関する専門ノウハウやノウハウをまとめた書籍の出版実績などがある事務所も多く、確実性を求める方におすすめです。
方法3:国税庁「税理士情報検索サイト」で確認する
国税庁が提供している「税理士情報検索サイト」では、日本全国に登録されているすべての税理士情報を氏名や所在地、所属税理士会から検索することができます。
公的なデータベースであるため情報の信頼性は極めて高いですが、個々の税理士の実績や専門分野、具体的な報酬額までは掲載されていません。
そのため、主に気になった税理士が本当に正規の資格を持って登録されているかを確認する「身元確認」や、地元の税理士を絞り込むための補助的なツールとして活用するのが一般的です。
方法4:日本税理士会連合会・各地の税理士会に問い合わせる
各都道府県や地域を管轄する地方税理士会では、一般向けに税理士の紹介窓口や無料相談会を定期的に開催しています。
相談窓口を通じて、相続問題を扱う意思のある税理士を紹介してもらうことが可能です。
公式組織からの紹介であるため安心感があり、特定の紹介サイトのような偏りがない点がメリットです。
しかし、紹介される税理士が必ずしも相続専門であるとは限らず、担当者の相性や実務経験にばらつきが生じる可能性がある点には注意が必要です。
方法5:金融機関(銀行・信託銀行)から紹介してもらう
被相続人の口座がある銀行や信託銀行に相続の相談をすると、提携している税理士を紹介されることがあります。
大手金融機関が提携している税理士であるため、一定水準以上の実績や社会的な信用は保証されており、金融機関に関する手続きと連携しやすい点が大きなメリットです。
ただし、金融機関の紹介ルートは紹介手数料などのコストが間接的に税理士報酬に上乗せされるケースが多く、全体的な費用相場が高額になりがちです。
予算に余裕があり、何よりも「大手の信用」を重視したい場合に適しています。
方法6:不動産会社や弁護士・司法書士など他士業から紹介してもらう
実家の売却や土地の登記などで既に不動産会社や司法書士、弁護士と関わりがある場合、そこから相続税に強い提携税理士を紹介してもらうのも有効な方法です。
士業同士や不動産会社との横のつながりがあるため、不動産の相続登記をした後に、そのままスムーズに申告業務に移行したい場合や土地を売却した際の不動産譲渡税金まで相談したい場合など、ワンストップ対応が期待できます。
特に将来的に実家の売却(不動産売却)を検討している場合、売却時の譲渡所得税の特例に精通した税理士を紹介してもらいやすい点が魅力です。
方法7:知人・家族の口コミで紹介してもらう
過去に相続を経験した親戚や、仕事上の信頼できる知人から税理士を直接教えてもらう方法です。
紹介者の実体験に基づいているため、ネットの口コミよりも信頼性が高く、税理士の人柄や説明のわかりやすさが事前にわかる点が何よりの強みです。
ただし、紹介された手前、面談してみて相性が合わなかったり見積もりが予算を超えていたりした場合に、断りづらいというデメリットが生じることを想定しておく必要があります。
探し方別の比較(スピード・信頼性・費用感)
それぞれの方法を、対応のスピード感、情報の信頼性、および発生する費用感の観点から総合的に評価し、比較しやすいようにまとめました。
| 探す方法・手段 | スピード | 信頼性 | 費用感 |
|---|---|---|---|
| 1. 税理士紹介サイト | 非常に早い | 普通 | 相場通り(無料比較可) |
| 2. 相続専門事務所のサイト直接検索 | 早い | 高い(実績公開) | 明瞭(相場〜やや高い) |
| 3. 国税庁情報サイト | 遅い(別途問い合わせ要) | 極めて高い(公的) | 直接交渉(不明瞭) |
| 4. 地方税理士会紹介 | やや遅い | 高い(公式組織) | 相場通り |
| 5. 金融機関(銀行等)紹介 | 普通 | 非常に高い(ブランド) | 高い(手数料上乗せ傾向) |
| 6. 他士業・不動産会社紹介 | 早い | 高い(実務連携) | 相場通り(一括処理で抑えられる場合も) |
| 7. 知人・家族の口コミ | 普通 | 非常に高い(実体験) | 相場通り(割引があることも) |
税理士を見つけたら確認すること
税理士を見つけたら確認するべきことをご紹介します。複数の税理士で比較する際にもご活用ください。
ホームページ・紹介サイトで確認できるポイント
税理士事務所のウェブサイトにアクセスし、年間および累計の相続税申告件数が具体的にアピールされているかを確認します。
単に相続に対応と書かれているだけでなく、年間累計○件以上の申告実績など具体的な数値を出している事務所は、相続税を主要な柱としている証拠です。
また、所属している税理士の中に、元国税局の資産税課出身者(いわゆる国税OB)がいるかどうかも大きなポイントです。
さらに、相続に関する専門書の執筆実績や、メディアへの寄稿記事があるかどうかも、業界内でその実力が認められている指標となります。
初回相談で聞くべき質問リスト
最初の面談では、以下の質問をしてみてください。
- 「これまで私のケースと類似した、土地(もしくは非上場株式)が含まれる相続申告をどのくらい手掛けたことがありますか?」
- 「申告にあたって、書面添付制度を利用してもらうことは可能ですか?」
- 「将来的にこの不動産を売却する場合、どのような特例が使えて、どれくらいの譲渡所得税がかかるかシミュレーションしていただけますか?」
以上の質問に対して、専門用語を使わずに丁寧に説明してくれるかで話しやすさや信頼できるかを確認してください。相続税申告を依頼する際に、隠し子や養子などといった個人的な内容を話さなければならないこともあります。その際に、話しやすさや信頼できるかは大切です。
契約前の確認事項
契約を結ぶ前に、報酬金額とその算出基準が書面で明示されているかを必ず確認してください。
一般的に相続税申告の税理士報酬は、遺産総額の0.5%〜1.0%が相場とされていますが、土地の筆数(箇所数)が多い場合や、非上場株式の評価が必要な場合、また特急での申告を依頼する場合には「加算報酬」が発生することがあります。
後から予期せぬ請求が来て後悔しないよう、「追加料金が発生する条件」を細かく定めた見積書を事前に提示してくれる事務所を選びましょう。
相続税理士の費用相場
税理士に支払う費用は決して安くはありません。依頼を決める前に、その費用の内訳や一般的な相場を知っておくことで、提示された見積もりが適正かどうかを判断できます。
税理士報酬 :基本報酬+加算報酬
相続税申告における税理士報酬は、通常「基本報酬」と「加算報酬」の2階建て構造になっています。
基本報酬は遺産の総額を基準に設定され、これに加え、相続人の数(1名増えるごとに基本報酬の10%加算など)や、評価が複雑な土地の数、非上場株式の有無など、作業工数が増える要因に応じて加算報酬が積み上がっていく仕組みです。
遺産総額別の費用相場一覧表
一般的な相続税理士の報酬相場は、遺産総額の「0.5%〜1.0%」程度が目安とされています。具体的な遺産総額に応じた相場は以下のようになります。
| 遺産総額 | 相場価格 |
|---|---|
| 5,000万円以下 | 25万円 〜 50万円 |
| 1億円以下 | 50万円 〜 100万円 |
| 3億円以下 | 150万円 〜 300万円 |
| 5億円以下 | 250万円 〜 500万円 |
税理士費用が高くなるケースとは?
遺産の総額が同じであっても、以下のようなケースでは税理士の作業工数が大幅に増加するため、見積もり額が高くなる傾向があります。
- 相続する土地が全国に点在している、または土地の数が多い
- 非上場株式の複雑な評価が必要である
- 相続人間で意見が分かれており、遺産分割協議の調整やサポートに時間を要する
- 申告期限まで残り1ヶ月〜2ヶ月といった超短期での対応を依頼する(特急料金の発生)
税理士費用は誰が払う?
税理士の報酬は、一般的には各相続人が、それぞれ自分が相続した財産の割合(法定相続分や実際の分割割合)に応じて按分して支払うのが最も公平な方法です。
ただし、手続きを一任されている長男(代表相続人)が一時的に一括で全額を立て替え、最終的な遺産分割のタイミングで相殺・調整する形をとることも珍しくありません。
トラブルを防ぐため、事前に相続人の間で誰がどのように支払うかを話し合いが必要です。
探し方でよくある質問
相続に強い税理士の探し方についてよくある質問をご紹介します。
Q1. 地元の税理士に依頼した方が良いでしょうか?
A. 必ずしも自宅近くの税理士が良いとは限りません。
特に都内に実家不動産があるなど土地の評価が重要となる場合、経験の少ない地元の個人税理士に頼むよりも、相続税に特化して大量の実績を積んでいる専門事務所に依頼する方が、結果として節税額が大きくなり、トータルの費用負担が少なく済むことがよくあります。
現在はオンラインでの相談や面談に対応している事務所も多いため、対応エリアが広ければ少し離れた専門税理士を選ぶのも1つの選択です。
Q2. 相続税がかかるか分からない段階でも、相談して大丈夫ですか?
A. はい、問題ありません。
相続財産が「基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)」を超えるかどうかの簡易な判定やシミュレーションだけでも対応してくれます。
実際、相続税がかからないと思っていた場合でも、土地の評価額を精密に計算した結果、基礎控除を超えてしまうケースは多いため、早めに相談することが安心に繋がります。
Q3. 相続した実家の不動産を売却したいのですが、その相談も税理士にできますか?
A. 相続後の売却を見据えている場合は、特にそれを相談できる税理士が最適です。
土地を相続してすぐに売却する場合、先ほど紹介した「取得費加算の特例」を使うことで売却時の税金を大幅に減らすことができます。
このような売却時の税額シミュレーションや、信頼できる提携不動産会社を紹介してくれる税理士に相談することで、相続から売却、その後の土地譲渡の際の確定申告までを一つの窓口でスムーズに一気通貫で終わらせることができます。
まとめ
相続税申告は何度も経験することではなく、不安が大きくなりがちです。依頼する税理士次第で、相続税額が大きく変わることもあります。今回ご紹介した方法で税理士を見つけ、複数の税理士を比較検討した上でご自身の合う税理士に依頼することが大切です。

相続税に強い
税理士をご紹介します
- 身内が亡くなった、今すぐ相談したい
- 相続税申告について何も分からない
- 相続専門の税理士を紹介して欲しい
相続に関することであれば、どんなご相談でもお受けしています。
相談は無料です。繋がらないときはお時間をおいておかけ直しください。
私たちの想い
相続後に、
遺産をしっかり受け取り、安心して日々を過ごすことができるかどうか。
その鍵は、相続に強い税理士に出会えるかどうかが握っています。
例えば・・
- 申告に漏れがあれば、税務署から調査を受け追徴課税を支払う可能性がある
- 税理士が見つからず申告が間に合わなければ罰金を受けたり税金が高額になる
- 税理士が不親切であれば、よく分からないまま申告を行うことになる
など
実際に、
令和2年には、5,106件の税務調査が行われ、1件あたりなんと943万円の追徴課税が課されています。
相続に強い税理士がついていれば、まず税務調査に発展する可能性も低く、
追徴課税を受けるような抜けや漏れもないため、安心して相続税申告を終えることができます。
相続後の生活は、相続に強い、良い税理士に出会えるかどうかで決まるといっても過言ではないのです。
「亡くなられた方の遺産を、大事な方々にしっかりと残して欲しい」
「相続税のことで悩んだり、支払いに追われる様な方を1人でも多く減らしたい」
このサイトは、そんな想いで運営されています。



